子犬との生活の工夫

子犬はいたずら好きです。

好奇心も旺盛なので、隙間に入り込んでみたり、ゴミをあさってみたり、置物をひっくり返してみたり、机に置いてあるような大切なものをくわえて遊んだり、家具をかじったりします。

子犬は家族を困らせるためとか、挑発するためにいたずらをしているのではなく、ただ天真爛漫に興味があるものにいって、口にくわえたり、なめて味わったり、かじったりして好奇心を満たしています。

この行動を大きな声を出したり、たたいたりして体罰を与えてやめさせようとすると、家族に対して恐怖を覚えてしまったり、せっかく興味をもっていろいろな刺激に向き合うという行動を家族の前で出せなくなってしまいます。

そのように子犬の行動を強引に抑制すると、新しい遊びを家族と一緒にしようとした場合に、例えば災害救助犬のトレーニング、いろいろな施設に一緒に訪問するボランティア活動、ドッグダンスなどの競技をしたいと思ったときに、天真爛漫に色々な行動を出すことができなくなってしまいます。

子犬が安心して暮らせる環境を整える

叱ることなくどう子犬と生活するのかですが、子犬に困った行動やいたずらをさせないようにするには、まず、子犬が安心して暮らせる環境を整えることから始めます。

子犬は、2歳の人の子どもと同じような好奇心と冒険心を持っていると考えてください。だからこそ、好奇心旺盛な子犬と安心して暮らすには、以下のことを考えてあげてください。

かんだり食べて困るものは届かないとところに片付ける

犬は興味があるものはすべて口に入れようとしますので、犬がかんだり食べては困るものは犬の口の届かないところに置きましょう。

ゴミ箱は蓋つきか、棚に収納する

ゴミ箱の中からいい匂いがすればひっくり返して中を確認したくなるのが子犬です。子犬がゴミ箱を開けられないようにふたをしたり、ゴミ箱ごと棚の中に収納するようにしましょう。

家族が見守っていられないときはケージかサークルに入れる

家族が子犬のことをみていられないときには、子犬をケージやサークルに入れて安全な場所に置いておくようにしましょう。

おもちゃは危なくない物を選ぶ

子犬に与えるおもちゃは危険のないものを選びましょう。丸呑みしてしまうような大きさ、ひも状のものやボタン状のものを引きちぎって食べてしまうかもしれないので、壊して一部食べられてしまうようなおもちゃも一人で遊ばせておかないようにしょう(人の監視の下であそばせましょう)。

あまがみは叱らず治す

「あまがみ」も遊びの一種であり、人の関心を引く行動です。叱ったら人に対する恐怖心を植えてしまいますので、あまがみをされたら「痛いから遊んであげない」と心で思って子犬をすかさず無視をしていただき、そのあと遊んでもいいおもちゃを提示しておもちゃをかませて一緒に遊んであげます。人をかんだら遊んでもらえないけれどおもちゃを使って一緒に遊んだら楽しい、と教えましょう。詳しくは「子犬のあまがみへの対処」をご覧ください。

 

執筆者:事務局