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「迷子かな? 」「捨てられたのかな? 」と思える犬を見つけたときはどうしたら
いいのでしょう。
保護するときに気を付けること
迷子の犬は家族から離れてとても不安を感じていることが多いです。
保護するときに、首輪をつかんだり、犬を抱き上げたり、体に急に触れるなどの、犬がびっくりするようなことをすると、咬まれるなどの思わぬ事故につながります。
犬がリードを引きずっているようなら、リードの端をそっと拾うようにします。
犬がリードを付けていない場合は、手持ちのリードやしっかりしたひも状のものを輪にして、犬の首にそっとかけるようにします。これは慣れていないと結構難しいので、無理はしないようにしましょう。
犬の方から近づいてきたとしても、首輪や犬の体にはすぐには触らないようにします。犬の前に下からそっと手を出して、手のにおいをかがせ、犬が落ち着いてるようなら犬の様子をみながら少しずつ触れるようにしましょう。
迷子札など身元を示すものがないか確認する
首輪や胴輪、服など犬が体に付けているものに、迷子札や鑑札・狂犬病予防注射済票など、身元を示すものがついていないか確かめます。
もし迷子札を付けていれば、その連絡先に連絡します。鑑札・狂犬病予防注射済票を付けていれば、書かれている区市町村の保健所や市役所に問い合わせます。
犬が嫌がって読み取りにくい場合は、無理に読もうとしないようにしましょう。
ご近所へのききこみ
最近は室内飼いの犬も多いので、ご近所の家から迷い出たことも考えられます。近所の方に、見たことがある犬ではないか、飼い主を知っていないか聞いてみましょう。
マイクロチップを読み取ってもらう
2022年6月以降は、ペットショップ等で販売される犬と猫には、マイクロチップの装着と指定登録機関への登録が義務になりました。
マイクロチップは専用の読み取り機(リーダー)で番号を読み取ります。読み取り機は、保健所や動物愛護管理センターなどの行政施設や、マイクロチップの装着を行っている動物病院などにあります。犬にマイクロチップが装着されていないか読み取ってもらいましょう。
マイクロチップの番号が読み取れた場合は、保健所や動物愛護管理センターに問い合わせて、指定登録機関のデータベースへ照会してもらいます。また、「AIPO」などの民間機関のデータベースに登録してあることもあるので、問い合わせてもらいましょう。
関係機関に連絡する
身元を示すものを何も付けていない場合、または、連絡先に連絡がつかなかった場合は、迷子犬を保護したことを関係機関に連絡します。
連絡先①保健所又は動物愛護管理センター
飼い主から迷子犬の問い合わせが入っていないか、電話で確認しましょう。
地域により、担当部署が保健所か動物愛護管理センターかは異なります。わからない場合は、市役所の代表電話にかけて、担当部署を紹介してもらうといいでしょう。
犬を保護していること、犬の特徴(大きさ、毛の長さ、毛の色や模様、首輪の種類や色、その他)や保護した場所、状況などを伝えます。
保護し続けることができない場合は、犬を保健所や動物愛護管理センターに引き渡すことを考慮することになります。昔は保健所に収容された犬は多くが殺処分になっていましたが、今は飼い主の元に帰ったり、新たな飼い主に譲渡されることが多くなっています。しかし、全ての犬が飼い主を見つけられるわけではないので、よく話を聞いてどうするか考えましょう。
連絡先②保護した場所の警察署
飼い主から迷子犬の問い合わせが入っていないか、電話で確認しましょう。警察署内の管轄は、「会計課」になることが多いようです。
犬を自分でしばらく預かる場合は「遺失物(落とし物)」の手続きを取るようにします。
インターネットの迷子掲示板やSNSの利用
インターネットには迷子動物を探す掲示板がいくつかあります。SNSで迷子情報を出している飼い主もいますので、確認してみましょう。インターネットを利用する場合は、個人情報保護に注意してください。
勝手に飼うことはしない
「きっと捨てられたんだ」と自己判断して、勝手に飼うことはしないようにしましょう。飼われていたと思われる動物は、「落とし物(遺失物)」に準じた扱いになるので、勝手に飼うと飼い主が現れたときにトラブルになることがあります。特に、首輪やリード、迷子札などがついている場合は明らかに飼い主がいますので、必ず上記の関係機関に問い合わせるようにします。
明らかに捨てられた犬をみつけたとき
飼っている犬や猫を捨てる(遺棄する)ことは、動物愛護管理法の罰則の対象となります。
(愛護動物の遺棄は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)
「誰か拾って」と書かれているなど、明らかに捨てたとみられる場合は動物愛護管理法違反となりますので、上記の関係機関に通報しましょう。
一度保護した犬は放さない
迷子の犬を保護した後に、保護し続けることができなくなっても、犬を外に放したり、拾った場所に置いてくることはしないでください。
犬を危険にさらすだけでなく、動物愛護管理法の「遺棄」にあたる可能性がありますので、絶対にしてはいけません。
保護し続けることが困難になった場合は、動物保護団体、住んでいる地域の保健所や動物愛護管理センターなどに相談しましょう。