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犬の身元を示す代表的なものには、鑑札とマイクロチップ、迷子札があります。それぞれに長所と気を付けなくてはならない点があります。それぞれ特徴がありますので、うまく活用しましょう。
鑑札
犬を飼い始めたら、30日以内にお住まいの区市町村に犬の登録をしなくてはなりません。登録をすると鑑札(金属でできた札)が交付され、鑑札は犬の首輪に付けておくことが義務付けられています。
鑑札には固有の番号が記されているので、番号から飼い主がわかります。
鑑札の長所
- 外から見えるので、保護した方の目に留まります。
- 記載されてるのは番号で、飼い主のデータは役所が管理しているため、個人情報が漏れることはありません。
気を付けなくてはならないこと
- 迷子の間に取れたり落としてしまうことがあります。
2022年6月から、マイクロチップの装着と指定登録機関への登録が済んでいる犬は、マイクロチップの装着が、犬の登録と鑑札の装着に代えることができるようになりました。市町村によって異なりますので、詳しくはお住いの市町村に問い合わせてください。
犬は毎年4月から6月の間に狂犬病予防注射(狂犬病ワクチン)の接種が法律で義務付けられています。
狂犬病予防注射済みの犬には、狂犬病予防注射済票(金属などでできた札)が発行されます。これも鑑札と同様に犬の首輪に付けておくことが義務付けられています。
注射済票にも固有の番号が記されているので、この番号からも飼い主がわかります。
犬の登録は飼い主が変わらない限り1回ですが、狂犬病予防注射は毎年しなくてはなりません。注射済票は毎年色が違うものが発行されますので、その年のものに毎年付け替える必要があります。
マイクロチップ
マイクロチップは、直径2mm、長さ12mm程度の円筒形で、外側に生体適合ガラスを使用した電子標識器具です。世界中で用いられている動物の個体識別の標識で、安全性が高く、動物園の動物や、希少動物などにも用いられています。
犬の場合は、背中の肩甲骨の間の皮下に専用の注射器を用いて埋め込みます。
マイクロチップには15桁の番号が記録されています。データベースに番号に対応する飼い主の名前や住所などの情報を登録します。
2022年6月から、ペットショップやブリーダーなどの犬猫には、マイクロチップを装着することが義務になりました。2022年6月以降にペットショップやブリーダーから購入した犬猫には、マイクロチップが既に装着されています。譲り受けた犬猫でも、これからはマイクロチップがすでに装着されていることが多くなってきます。
マイクロチップ装着済みの犬を飼い始めた飼い主は、指定登録機関に登録されている情報を自分の情報に書き換えることが必要になります。犬の購入の時に一緒に「登録証明書」を渡されますので、指定登録期間の登録データを書き換える変更登録を忘れずに行いましょう。
マイクロチップをまだ装着していない犬の場合は、なるべく装着するようにしましょう。
マイクロチップの長所
- 体の内部に装着するので落とすことがありません。
- 電源不要で、半永久的に使用できます。
- マイクロチップの装着と指定登録機関への登録が、狂犬病予防法の犬の登録と鑑札の装着に代えることができます。(詳しくはお住まいの区市町村にお問い合わせください。)
- 読み取り機で読み取れるのは15桁の番号なので、個人情報が漏れることがありません。
気をつけなくてはならないこと
- 装着していることが外から見えません。
- 読み取りには読み取り機が必要です。
- 記録されているのは15桁の番号なので、番号に対応する飼い主情報がデータベースに登録されていないと実効性がありません。
まれにマイクロチップが体内で移動することがあります。
迷子札
様々なデザインの迷子札が販売されています。
迷子札の長所
- 好みのデザインが選択できます。
- 外から見えるので、保護した方の目に留まります。
- 保護した方がそのまま迷子札を読めます。
気を付けなくてはならないこと
- 迷子中に取れたり落としてしまうことがあります。
- 名前や電話番号などの個人情報を記載することになります。
- マジックペンで書いた場合、時間がたつと字が消えて、読めなくなることがあります。