基本のしつけ おすわり・ふせ・まて・おいで

基本のトレーニング「おすわり・ふせ・まて・おいで」をやってみましょう。

報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを用意します。フードやおやつの大きさは、小指の爪の大きさくらいが目安です。小さな小型犬は小指の爪の1/2~1/3くらいの大きさで十分です。

おすわりの教え方

  1. 報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを手に持ちます。
  2. フードを犬の鼻先にもっていき、フードを天井に向かってゆっくり引き上げていきます。
  3. 犬はフードに興味があるので、フードを追いかけて鼻先を上に向けます。鼻先を上に向けるためにお尻が床に着くような姿勢になります。
  4. 犬のお尻が床についたら手に持っていたフードを報酬として与えます。
  5. 「おすわり」の合図は、フードを鼻先にもって天井に向かって引き上げた際に、犬がお尻を床につける動作を7割くらいできるようになったら、「おすわり」と言ってからフードを持った手を引き上げるようにします。
  6. 犬のお尻が床に着いたら、「いい子」と言って手に持っていたフードを報酬として与えます。

ふせの教え方

おすわりの姿勢からスタートする方法

  1. 報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを手に持ちます。
  2. フードを犬の口元にもっていきます。
  3. 人はフードから手を離さず、犬に前歯で少しずつ舐めかじるように食べさせます。
  4. 犬が舐め続けているフードをゆっくり地面に向かって下ろします。舐めさせ続けながらそのまま少し手前(自分の方)にフードを引っ張ります(空中にL字を書く感じです)。
  5. 犬のお尻とひじが床につき、「ふせの姿勢」になったら、報酬のフードを与えます。
  6. フードの誘導で7割くらい「ふせの姿勢」がとれるようになったら、「ふせ」と言ってから、フードで犬を誘導します。ふせの姿勢ができたら報酬のフードを与えます。

立った姿勢からスタートする方法

  1. 報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを手に持ちます。
  2. フードを犬の口元にもっていきます。
  3. 人はフードから手を離さず、犬に前歯で少しずつ舐めかじるように食べさせます。
  4. フードを床に向かってゆっくり降ろしていきます。犬はずっとフードをなめながらフードについていく感じです。
  5. 犬のお尻とひじが床につき、「ふせの姿勢」になったら、報酬のフードを与えます。
  6. フードの誘導で7割くらい「ふせの姿勢」がとれるようになったら、「ふせ」と言ってから、フードで犬を誘導します。ふせの姿勢ができたら報酬のフードを与えます。

なかなか伏せてくれない子のための教え方

床に座った姿勢の飼い主の膝の下を通ってもらって伏せの姿勢を教える方法です。

  1. 報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを手に持ちます。
  2. 床に座り、膝を立てて下をくぐれるような形にします。
  3. 膝の下からくぐらすように腕を入れ、フードを犬の口元にもっていきます。
  4. 人はフードから手を離さず、犬に前歯で少しずつ舐めかじるように食べさせます。
  5. フードをゆっくり動かし、膝の下をくぐらすように犬を誘導していきます。
  6. 床にワンちゃんのお尻とひじがついたら報酬(ごほうび)のフードを食べさせます。
  7. 7割くらいふせの姿勢がとれるようになったら、「ふせ」と言ってから、フードで犬を誘導します。伏せの姿勢ができたら報酬であるフードを与えます。

まての教え方

  1. 報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを10個程度準備し、手の中に入れておきます。
  2. 犬におすわりをさせます。
  3. 犬が座った瞬間にフードを与えます。
  4. 犬が座った姿勢でいる間は連続で、報酬のフードを与え続けます。
  5. 犬は座っていると連続でフードが来るので、立たずに人の次の動作を様子を見て待っているようになりますので、ここで「まて」の合図を言葉と手で犬にわかりやすく出します。
  6. 「まて」と言葉と手で合図を与え、座ったまま待てたら報酬を与えます。
  7. 「まて」と伝えてからおやつを与えるまで時間を、徐々に伸ばしていったり、「まて」と言ってから人が動きます。それでも待てたら報酬をあげるようにしていきます

おいでの教え方

おいでは、犬が飼い主の体の正面に来るように教えていきます。

  1. 報酬(ごほうび)として、小さく切ったフードやおやつを手に持ちます。
  2. 手に報酬であるフードを持ち、フードを持った手のひらを自分の体の正面に出します。
  3. 犬はフードを食べに近くに来ますので、正面すぐ前に来たところで手のひらから報酬であるフードを与えます。
  4. 手のひらが正面に差し出されるとフードがもらえるということを繰り返すと、犬は手のひらが出てきたら、フードである報酬があると理解して近くに来るようになります。
  5. 「手のひらが人の正面に出されるという」手の合図で、犬は「人の正面に行ってフードをもらう」と覚えます。
  6. 慣れてきたら、「おいで」と言いながら手のひらを体の正面に出します。近くに来たら、手のフードを与えます。
  7. 犬が慣れてルールがわかったら、「おいで」と言いながら少し後ろに下がってみましょう。「おいで」と言われると人の正面に向かって進む、という行動をやっていくようになります。


執筆者:事務局