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老化は誰にでも必ず起こる現象です。老化によってうまく歩けない、立てない、など日常生活でできないことが増えてくると不安な気持ちになるのはワンちゃんも同じです。
老化を止めることは誰にもできませんが進行を緩やかにしたり、毎日健やかに過ごすようにすることはできます。ここでは、高齢な犬を寝たきり状態にしないようにどこに着目して予防のために家族は何ができるかを見ていきます。
筋力が低下してくると見えてくるサイン
- しっぽが下がってきた
- 足が震える
- 足が滑ってしまう
- 背中が丸くなってきた
筋力低下は下半身から起こっているのではありません。上半身、前足で支え切れなくなることで後ろ足の衰えが目立つので下半身から弱っているように見えるだけです。足腰の衰えに気づいたら筋力アップを考えてあげましょう。
これらの行動が気になったら筋力アップトレーニングを始めてみましょう。
筋力アップトレーニングの前にまずはチェック
難しい場合、身体をしっかり支えることができないような異常があるのかもしれません。
- バランスよく立てていますか?
- 4つの足にそれぞれ体重が乗っていますか?
- じっと立っていることができますか?
- すぐに座ってしまうことはないですか?
確認をしてからトレーニングをしましょう。
実際にトレーニングしてみよう
犬は関節の動きを制御するため筋力が必要です。だから正しい姿勢をキープするためには筋力が欠かせなくなります。さらにしっかりと4本の足で立つということができないと正しく歩くことができません。犬の健康寿命延伸のために基本の姿勢を維持する筋トレをしてみましょう。筋力のある犬はマットの上など不安定なところで姿勢キープをすると、より効果的です。介護マットは早めに用意をしておくとトレーニングにも使えます。
毎日のお散歩での筋力トレーニング
重心は前にあるので、前足への負担が大きくなります。前足の負担を減らしてバランスよく運動をさせることが大切です。
上り坂や階段をゆっくりと登らせたり、下りは蛇行しながらゆっくり下ると前足の負担なく運動できます。砂地のようなやわらかい地面や木の根っこがあるようなでこぼことしたところを歩かせることも体幹のトレーニングになります。
筋力低下で体重をゆっくりと移動することが難しくなっていることもありますが、転倒しないように気を付けながら、できるだけ一歩ずつゆっくりと歩くことが大切です。お散歩の中の一部でもいいので取り入れてください。
全身に触れる
思うように動けないために全身の筋肉がこわばってしまい、リラックスできなかったり、血行も悪くなります。全身を触ってあげることで体の緊張をほぐし血行を良くしてあげましょう。いきなり体を触るとびっくりしてしまいますから、犬に声をかけて許可をもらってゆっくり手の甲で触るようにします。少しづつ、足先、指1本1本、顔や口の周り、耳先まで全身くまなく触りましょう。皮膚はたくさんの情報をキャッチする感覚器です。この感覚器を触ることで鍛えましょう。
介護の準備をする
足腰の筋肉が弱くなっているので、床を滑らないように工夫しましょうす。犬が立ったり座ったりを楽にできるように。
食事や水のみを楽にできるようにするなど日常生活動作の工夫は早いうちから取り入れましょう。食事は台を使うと前足への負担が減り食べやすくなります。
できないから、危ないから排除する、のではなく使えている機能を活かすには?と考えてください。
さいごに
犬猫の介護ケアは現在も発展途上です。本記事でお気づきの点がございましたらお知らせください。
ペットホームケアえるそる https://phcelsol.jimdofree.com/
ペットホームケアえるそる:犬猫訪問鍼灸・介護リハビリ 訪問獣医師
https://phcelsol.jimdofree.com/
ペットケアサービスLet’s(高齢犬デイケアサービス&犬の幼稚園):デイケア担当 非常勤
赤坂動物病院:シニアケア担当 非常勤
日本獣医生命科学大学卒、獣医中医師・獣医推拿整体師、
獣医保健ソーシャルワーカー®、横浜市動物適正飼育推進員